泰生ビル
入居者ファイル#08
後藤清子さん(ピクニック・ナーサリー)

2019.04.19 泰生ビル

「泰有社」物件に魅せられた人々を紹介する入居者インタビューシリーズ。
今回は泰生ビルに拠点をおく、ピクニックナーサリーの後藤清子さんにご登場いただきます。

 

ビル内のネットワークから生まれた事業

節分の日、今年も泰生ビルのあちこちで「鬼は外、福は内」と、かわいらしい声が響いた。41の部屋がある泰生ビルの中で、いま「最も入居者たちに愛されている部屋」といっても過言でないのが、0歳児から3歳児までの乳幼児が通う、507号室にある保育園「ピクニック・ナーサリー」だろう。
ピクニック・ナーサリーは、さくらWORKS<関内>」の会員でもあったフリーランスのイベント制作プロデューサー・後藤清子さんが起業し、2017年4月からスタートした小規模保育施設(定員10人)。園内の空間設計を同じく、さくらWORKS<関内>に籍を置いていた建築家・古市久美子さん(現在はトキワビル/シンコービルに移転)が担当し、関内・桜通りに面した日当たりのよい部屋をリノベーションしている。
企業主導型保育制度を活用し、園長・管谷章世さんのもと、保育士・看護師がそろい、保育士の子どもたち、さらには泰生ビル内・関内エリアの子どもたちを預かり、季節の行事などを楽しみながら保育をしている。
この保育園もまた、ビル内のさまざまなネットワークが生かされ、形になった事業だ。後藤さんは、まず2016年10月に「子どもや働く女性たちに役立つ場を泰生ビル内につくりたい」と、似て非ワークスの渡辺 梓さんと意気投合。「nitehi関内kadoue」で、子連れでリフレッシュできる場「kadoue mama picnic ROOM」(現・株式会社ピクニックルーム)をスタートさせた。
靴を脱ぎ、大きなリビングのような空間でくつろぎながら子どもたちを遊ばせたり、後藤さんや管谷さんと話ができたり、授乳できたりする。また、子どもをここに預けて、美容院や買い物にも出かけることができる。親たちにとってのリフレッシュの場は、口コミなどで瞬く間に広がった。
ビル内のわかりにくい場所ながら、母親たちは探してやってくる。ほんの数カ月で延べ100組が来園し、後藤さんは「関内の街中での保育ニーズ」に手ごたえを感じ、制度的支援を受けて保育園のオープンを決意した。

 

ここならではの保育・学童スタイルを実現

現在、後藤さんはこのビルとその周辺で「学童保育」の場づくりを模索している。建築家・アーティスト・製菓工房・メディア・デザイナー……。多様で独立した大人たちが「一つ屋根」の下で仕事をする環境は、アートイベント等をプロデュースしていた後藤さんの目に「小学生を軸に、このビルの入居者の持つ潜在的な魅力を引き出せる場」として映る。
「生きづらさがあったとしても、社会的なつながりがあると子どもは行き詰まり過ぎない。このビルの大人たちが、親以外の子どもの居場所になってくれる。そんな人がいれば子どもも親も安心」と後藤さんは話す。そのためにも「学童事業に参画してくれる大人たちが気持ち良く動いてもらえるように事業を組み立てたい。それが新しい私の夢」と、「泰生ビルならではの保育・学童スタイル」実現に奔走している。

 

 

文・写真:宮島真希子

 

 

 

 

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