泰生ビル
関内GREEN DAY!
ワークショップ&トーク――関内地区の「緑」にまつわる話(前編)

2019.05.10 泰生ビル

ここ数年、関内エリアの緑化事業が本格化している。今年3月には壁面緑化スポット「KANNAI NIWA STAND」が完成。今回は、そのお披露目イベントとして行われた「関内GREEN DAY!」の模様を前編後編の2回にわけてレポートします。

 

 

「緑化」に取り組む関内エリア、3つ目の壁面緑化「KANNAI NIWA STAND」が完成!

 

オフィス街や飲食店街でにぎわう関内エリア。普段は忙しなく歩いてしまうことが多いが、スピードを少し落として道端に目を向けると、さまざまな植物が息づいている。

3年前からここ関内地区では、市民団体の「関内地区市街地緑アップ推進会」が地域緑化に取り組んでいる。同推進会は、常磐町・住吉町・相生町・太田町・弁天町の5つの町内会と、海街自治運営会・関内まちづくり振興会が協働して立ち上げたものだ。
その背景には横浜市が推進する「地域緑のまちづくり」計画がある。これまでに推進会が手がけた緑地スポットは二つ。2017年の初年度は、海岸通りに「世界の植物」をテーマとして、船に見立てたプランターを設置した。ここでは熱帯アフリカやニュージーランドなど、世界中からやってきた植物を選定している。翌2018年には弁三ビルの壁面に、枝垂れる植物を生い茂らせ「みどりのポケット」をつくった。
今年で3年目を迎えた「関内地区市街地緑アップ推進会」による緑化事業。満を持して取り組んだのが、株式会社泰有社がオーナーの「泰生ビル」1階にある、BankART HOMEの壁面の緑化「KANNAI NIWA STAND」である。企画・設計を担った株式会社オンデザインパートナーズが着目したのが、防火帯建築と呼ばれる戦後建築「泰生ビル」の“歴史”だった。その壁面に元からあった配管パイプや空調機などを生かし、新たに単管パイプと金網を設置。年月を経て植物が絡みながら成長することで、“経年変化”を楽しむことができる緑化スポットが誕生した。

 

 

関内GREEN DAY!「寄せ植えワークショップ」

 

「KANNAI NIWA STAND」のお披露目を目的として開催された1DAYイベントの「関内GREEN DAY!」。まずは午前中に開催された「寄せ植えワークショップ」の様子からご紹介しよう。
この日ワークショップには、弁三ビルにある明蓬館高校関内SNEC BAY2の生徒たちと、泰生ビルにあるピクニックルームの学童に来ている子どもたち、そしてFacebookなどで情報を見つけて参加した人など、さまざまな年齢層の参加者が集まった。ワークショップのファシリテーションを務めたのは、「KANNAI NIWA STAND」の緑化も手掛けたデスクガーデン代表の吉田健二さんだ。さらに海岸通りのプランターづくりを担当したマインドスケープの大西瞳さん、三好あゆみさんも加わった。参加者は大人チームと子どもチームに分かれ、関内地区の3つの緑化スポットを巡る。最初に両チームが挑戦したのは、海岸通りに設置されたプランターに、新たな植物の苗を植えるワークショップだ。

思い思いの苗を手に、スコップで穴を掘って植え、水をやる。「土に触って楽しかった」と喜ぶ子どもたち。

自分が植えた植物には愛着がわくもので、「植物の生長をまた海岸通りに見に来ようと思います」と話してくれた参加者も。

次に向かったのは、弁三ビルの「みどりのポケット」だ。ここでは大人チームが、伸び過ぎた植物を切る剪定ワークショップに挑戦。

ビルに冷却効果をもたらすほか、緑の色が眼精疲労にも効くなど壁面緑化の効果について話す吉田さん。

慣れない植物の剪定に、時間を忘れて取り組む参加者たち。

そしてワークショップの最後は、いよいよ「KANNAI NIWA STAND」の仕上げだ。金網に絡みつく、アマチャヅル、ガガイモなどつる性植物の苗を、子どもチームがプランターへ植えていく。

1年半ぐらいかけて、金網の一番上に植物が到達することを子どもたちに説明する吉田さん。ワークショップの感想を聞くと、「植物のことをたくさん知ることができて楽しかった」と話してくれる子も。

「KANNAI NIWA STAND」に吊るす鉢植えに、土とともに苗を植える。

ワークショップの最後は集合写真で。年齢層も所属も幅広い参加者が集まりました!

参加者からは、「作ること」が好きで将来何かを作る仕事がしたいというフィードバックもあった。今回のワークショップを通して、街づくりや植物への興味など、好奇心が刺激されたようだ。(後編へ続く)

 

 

取材・文:及位友美+佐伯香菜(voids)/写真:中川達彦(ライトハウス)

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